my marenco

モダンな白の空間に
誂えたように収まった
“うちの子”

日本を代表するインテリアスタイリストの
ひとり、
黒田美津子さんのアシスタントとして
キャリアをスタート、現在は雑誌や広告など、
さまざまな現場で活躍する竹内優介さん。
3年前に都心のヴィンテージマンションの
一室をセルフリノベーション、
日々空間をブラッシュアップしながら
暮らしていらっしゃいます。
白を基調としたモダンな空間の中心に座るのは、2人掛けの「マレンコ」でした。

以前は建築事務所が入っていたという、築49年のマンションにあるワンルーム。一歩足を踏み入れると、ヴィンテージ感溢れる建物の雰囲気を忘れさせる、モダンな印象の空間が広がります。「もともとが事務所だった場所ですから、この部屋を借りた時は、とても住める状態ではありませんでした。そこで、住みやすいように手を入れさせてもらうことに。床のタイルカーペットを剥がしたり、ベッドルームに小上がりを作ったり、出窓を設けたり。本当はそんなに触ってはいけなかったのですが、その後、大家さんに見ていただいたら『あら、素敵!』と言っていただいて、事なきを得ました」と竹内さん。リビング側にはキッチンや収納棚などがすべて隠れるよう、白いレースカーテンを吊るし、生活感を排除しているのも見事です。

白と淡いグレーを基調としたこの部屋にマレンコがやってきたのは、今年に入ってからのこと。「ソファは欲しいと思っていたのですが、2年くらいずっと悩んでいました」と話す竹内さん。そんな時に、タイミングよくマレンコを手放される方がいたため、これは!と思い、譲っていただいたのだそうです。竹内さんに購入の決め手を伺うと、「魅力はいろいろありますが、やっぱりカバーが替えられるのは大きいですね。もし汚してしまってもクリーニングに出せると思えば、気兼ねなく普段使いできますし。前の持ち主の方は黒いキャンバス地のカバーをかけていらしたのですが、やっぱりマレンコだったらスタンプ入り麻カバーがいいなと思い、購入しました」と話してくださいました。

マレンコ導入のタイミングで
DIY熱がさらに上昇

竹内さんはマレンコを置くタイミングで、玄関側にあった棚を寝室とリビングとの境目に付け替えたり、プロジェクタースクリーンの場所をマレンコから見やすい場所に移動させたりされたそう。「レコードプレーヤーを置いている棚は工事現場用のパーツと板で自作。玄関とリビングの間にある、椅子と一体化したグレーの棚も自分で設計して作りました」。気に入ったものや空間を手に入れるために始めたDIYの腕も、この3年ですっかり上がったとのこと。マレンコの前のガラステーブルも、パイプとジョイント金具を使って自作されたというから驚きです。

快適な定位置ができたことで
家での過ごし方が変化

仕事柄いいデザインを見続けてきた竹内さんだけあって、置かれているもののひとつひとつにも強いこだわりが。「大学で建築を学んでいた頃から、建築そのものよりも家具や雑貨が好きでした。常に欲しいものはありますが、この空間にたくさん入れたら落ち着かなくなりますから、吟味するようにしていますね。ソファで悩んだのと同じように、今はティーポットで悩み続けています」。ベッドルームの出窓にも、パーソナルなエリアにふさわしいアイテムを厳選。「カーテンには厚手のドレープをつけていないので、朝は明るくなったら目覚める、という感じ。季節によって光の色が変わることも感じられるようになりました」とも教えてくださいました。

「マレンコって、なぜか“うちの子”と呼びたくなる。そういう家族感があるソファなんです」とおっしゃる竹内さん。「以前はくつろぐのはベッドの上だけでしたが、マレンコが来てからは、帰宅して一息ついたらここに座って、リラックスした時間を過ごすようになりましたね。気づいたら寝落ちしていることも(笑)。友達が遊びに来た時の居場所もできたので、本当に買ってよかったと思います」と、嬉しい言葉も聞かせてくださいました。全体が柔らかい白で包まれた空間によく合う、竹内さんのマレンコ。夕方以降に随所に柔らかなあかりを灯したこの部屋でマレンコに座ってくつろぐひとときも、きっと素晴らしいはずです。

取材・文/山下紫陽
撮影/名和真紀子

竹内優介

竹内優介/たけうちゆうすけ
インテリアスタイリスト

1993年東京都生まれ。建築を学ぶ大学生の頃から、インテリアスタイリストの黒田美津子氏に師事。黒田氏の主宰する株式会社Laboratoryyに所属しながら、雑誌や広告ヴィジュアル制作などの現場で活躍中。