N.HOOLYWOOD
ファッションブランド
デザイナー尾花大輔がに設立。古着屋のバイヤー経験等を背景に、歴史やカルチャーを紐解くことで生まれる、新たな価値観を創造する服作りに定評がある。
2015年3月 伊勢丹新宿店5Fリニューアル記念コラボレーションモデル「過去にあった事や、今ある古いものから、新しい価値観を導き出す」という〈N.HOOLYWOOD〉のフィロソフィーに共感し、コラボレーションが実現。デザインの核となったのは、『ミルスペック=Military Specification』。アメリカ軍が兵士に支給するあらゆる物資には、軍の規格をクリアした証としてアイテム名、取り扱い方法などが細かく印字されている。その総称がミルスペックであり、ミリタリーをデザインソースとして展開されている「N.HOOLYWOOD EXCHANGE SERVICE」の製品には常にミルスペックが施されている。
本コラボレーションでは、飲食物のパッケージに印字されるミルスペックを引用し、〈MARENCO〉をダイナミックにカバー。独創的かつスタイリッシュな〈MARENCO〉として注目を集めた。(2015年)
Designer Interview
2015年3月の伊勢丹新宿店5Fリニューアルに合わせたコラボレーション企画という事もあり、〈N.HOOLYWOOD〉デザイナー尾花大輔氏は、クリエーションのスタイルの角度を普段と少し変えて作り込んだとのこと。〈N.HOOLYWOOD〉と〈arflex〉両者にとって、これまでにない新しい価値観に触れられるコラボレーションとなりました。コラボレーションに際して、尾花氏にお話を伺いました。
ソファ〈MARENCO〉について
私も家具好きの端くれとして、〈MARENCO〉は特別な存在。正直、この様な話を頂いて大変光栄でした。〈MARENCO〉は、やはり「nude」(※〈MARENCO〉のカバーをとったヌード地。独特の質感とロゴスタンプが好評を得る。)のイメージが鮮烈にありました。また、当時日本では和室に置かれることも多かった事など、とにかく歴史の紐を解く程、深みがある面白いプロダクトだと痛感させられました。
デザインするにあたって意識したこと
デザインするにあたって、「インパクトのある物を」というリクエストもあったので、いつもの私のイメージよりポップに仕上げてみました。サンプルの上がりを見た時、座るためのソファというイメージを超えて、貴重な「椅子」が部屋のどこかに飾られているイメージに似た存在感が出せたと思いました。
デザインの核として、ミルスペックをセレクトした理由
まずは、私と〈MARENCO〉がどの様に関わる事が一番私らしく、そして〈MARENCO〉らしいのかという事を深く考えました。
アメリカ物の古着やミリタリーアイテムなど、自分のアイデンティティにもクロスオーバーする様な部分、例えばファブリック感、ステンシルのバランス、そしてインダストリアルな無骨さ。何かと共通する点が多く感じられたのはやはりアルフレックスのロゴスタンプがおされているベージュの定番オリジナルファブリックだと思いました。
私のコレクションでも用いている、米軍の寒冷地用レーション(簡易携帯食料)のパッケージは、まさしくこの〈MARENCO〉のイメージ。レーションの内容物が、戦地のイメージとほど遠い、何かダイニングでの1シーンの様なメニューだったのも面白いと思い、この様なデザインで仕上げてみました。